記事監修代表取締役社長
旦壮之助
広島のハウスメーカーとして 「人と地球に優しい 家づくり」 を通じて、 大切な家族と過ごす空間づ くりを提案。 2022年にはUa値 0.25を達成し、 高断熱・高気密や省エネルギーな住宅づくりにも 注力している。
アイレストホームの家づくり ▶前回のコラムでは、空気の性質に着目した自然な空調をご紹介しました。
今回は、【換気システム】つまり機械を使った換気に着目してお話をしていきます。
換気とは、室内の汚れた空気を外の新鮮な空気と入れ替えることを言います。
ですが、窓を開けて行う自然換気では、窓の大きさや風の強さなどによって変わってくるので、不安定に。
毎日安定的に室内と外の空気を入れ替え、自然な空気の流れだけでは排出されない汚れた空気を外に流すために【換気システム】が必要不可欠です。
換気システムは第一種換気・第二種換気・第三種換気の3種類があります。
その中でも第一種熱交換換気は、給気と排気の両方を機械で行う換気装置です。
両方が機械なので、効率的に換気をすることができます。
さらに、給気と換気それぞれの熱と温度を交換するため、室温を一定に保ちながら効率よく空気を循環させることができ、省エネにも繋がります。
アイレストホームでは、第一種熱交換換気システムとして、スティーベルとパナソニックの2種類をご提案しています。
スティーベルの熱交換換気システム「LWZ」は、環境先進国ドイツで生まれた高気密・高断熱住宅で威力を発揮する先進の換気システムです。
部屋の上部から新鮮な空気を送り込み、家中の温度のムラをなくすことで快適性を保ちます。
家の壁に沢山の給排気用フードを取り付ける必要がなく、外観のデザインを壊さないこともメリットと言えます。
パナソニックの熱交換換気システムは、吹出グリル(給気)の設置場所と風向きが他と違います。
通常、吹き出し口を部屋の一番遠くに設置し、部屋全体に空気を送るものですが、パナソニックの熱交換換気システムは各部屋の入口部分から横向きに空気を流します。
つまり、暖かい空気を押し出すことで部屋の空気を循環させ、汚れた空気を廊下に押しやった上でかき集めています。
そして廊下の天井の換気扇によって吸い取り、外に排出します。
現在は京都の町屋のように自然な外の【風】を室内に取り入れるだけでは「快適さ」を生み出すことは難しくなりました。
その背景として、近年世界で社会問題になっている気象環境の変化があります。
デグリーデーとは、各地域の寒暖の指標のことを言い、建物の冷暖房に必要な概算熱量などの計算に用いられます。
年々地球温暖化による異常気温によって、暖房・冷房を必要とする時期が長くなり、窓を閉めて生活することを余儀なくされる環境になっているのです。
また、気象だけでなく、黄砂やPM2.5、花粉の影響によって窓を開けていられないという状況もあり、室内の換気を思うようにできない現状があります。
大気汚染のことを考えると、換気システムを使った換気でも外の空気を室内に入れるなら同じじゃないか?という疑問が生まれてきます。
換気システムには、黄砂やPM2.5、花粉などをブロックするフィルターが取り付けられています。
給気した空気をフィルターを通して室内に送り届けるので、新鮮な空気を効率的に取り入れることができます!
最近は外観のデザイン面から、「窓」自体をほとんどなくしてしまうという方が多くなりました。
共働き世帯にとって、昼間に窓を開けて換気をする習慣が減ってきたという実情も関係しているかもしれませんね。
「さよなら窓」となってしまいそうですが、窓には換気以外の重要な役割があります。
次回コラムでは、「忘れてはいけない”窓”の役割」に着目し、太陽の熱を室内に取り込む効果についてお話します。
パート④・⑤2つに分けて【風】に着目した快適な家づくりについてお話してきました。
空気の性質を理解し、空気の流れを上手く活かした間取りや換気システムの設置で快適さがずいぶん変わります。
【風】を取り入れた快適な家づくりをしていきましょう😊
記事監修代表取締役社長
旦壮之助
広島のハウスメーカーとして 「人と地球に優しい 家づくり」 を通じて、 大切な家族と過ごす空間づ くりを提案。 2022年にはUa値 0.25を達成し、 高断熱・高気密や省エネルギーな住宅づくりにも 注力している。
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